ナーダムとはモンゴルの言葉で「祭り」そのものを指します。ナーダム祭は、モンゴルに古くから伝わる祭典の一つで、国家的行事となった1921年から革命記念日を祝うために行われるようになりました。


モンゴルを代表する3競技「競馬」「相撲」「弓」の技術を競うのがナーダムです。

競馬

騎馬民族であるモンゴル人にとって、馬は何より大切な財産であり友でもあります。一番人気の競馬は、メインスタジアムから車で1時間半ほどのフイ・ドローン・ホダグ草原で行われます。レースは2歳馬、3歳馬、4歳馬、5歳馬、6歳以上、種馬の各レースが行われ、数百頭の馬が草原を駆け抜けていきます。
走る距離は馬の年齢によって違い15㎞~30㎞超ほど。特に注目が集まるレースは、幼い2歳馬のレース。2歳馬のみ、1位の馬と同様に、一番最後にゴールした馬にも「来年は一番になるんだよ!」と祝福がおくられるそうです。モンゴル人の馬に対する愛情が見てとれますね。モンゴル競馬の騎手は、6歳から12歳までの子供たちです。各レース5位までの馬には馬乳酒をかけて祝福します。

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モンゴル相撲

21ある各県から数百人のつわものたちが集い、白熱した戦いが繰り広げられる男の競技、モンゴル相撲。
開会式が終わると、モンゴル相撲の始まりです。同時に何組もの取り組みを行いながら、トーナメント方式で優勝を競います。
モンゴル相撲に階級や土俵はありません。ルールは手をついただけでは負けにならず、相手の膝または背中などが地面に着いたときに勝敗が決まります。

時間制限もないので、勝敗が決まるまで長い時間がかかることも。まさに、男の戦いです!メインスタジアムでの決勝戦は2日目(7/12)の午後に行われます。

見事勝利を勝ち取た者には称号が与えられます。

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弓射

弓射は個人戦と団体戦があり、老若男女問わず参加ができる競技です。
的までの距離は男性は75m、女性は60m、17歳以下の男子は年齢×4m、女子は年齢×3mの距離。
弓(ノム)は長さ1.5m前後、矢(ソム)は約1mのものを使用し、的は牛や馬などの皮から作られたソルを積み上げて作ります。
ルールは「60個積み上げた的(ハナ)」と「30個積み上げた的(ハサー)」2種類の的にそれぞれに当たった数で勝敗が決まります。
優勝者には「メルゲン(弓名人)」の称号が与えられます。

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ナーダムの開催会場・開催日

モンゴル各地でナーダムは行われます。村祭りレベルから、県大会や国体のようなナーダムまであります。そんな中でも、もっとも大きく華やかなのが首都ウランバートルで開催されるナーダムです。会場となるのは、中央スタジアムと競馬場です。開会前のパレード、開会式、競技、エキジビションなどで騎馬民族らしい人馬一体の見事な動きが披露され、会場からはどよめきや溜め息がこぼれます。
モンゴル全土から優秀選手たちが集まり、その応援に集まる人たちや観客たちで会場が埋まり、さらには、モンゴルの首脳や各国からの来賓も招待されて参列します。
開催日は、地方のナーダムは地域ごとに異なる日程が組まれていますが、ウランバートルのナーダムは7月11日から3日間。7月11日はモンゴルの革命記念日です。

 

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